ブックタイトル再生可能エネルギー事業成果集

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概要

再生可能エネルギー事業成果集

産総研連携再生可能エネルギー等研究開発補助事業銀めっきアクリル粒子の製造における、事業化に向けた加工工程及び設備の確立と、粒子の物性の評価及びCFテープにおける物性の評価株式会社山王平成29年度事業概要平均粒径6μmのアクリル樹脂粒子に、ニッケルめっき+銀めっき、または直接銀めっきを行い、CFテープ(導電テープ)を作製し、薄型太陽光パネルの配線接続を可能にする。この銀めっきアクリル粒子の加工工程は試作レベルで確立しているが、事業化する為、加工後の粒子の物性評価確認を行い安定加工の工程を確立させる。現状・背景現在、軽く低コストの「薄型太陽パネル」の開発が行われているが、回路接続に従来通りのはんだを使用すると、はんだの熱でシリコンパネルが熱割れしてしまう。また、上手くはんだで接続できても、パネルのしなやかさがはんだで阻害されるため、はんだに変わる新たな接続方式が求められている。研究(実用化)開発のポイント・先進性アクリル粒子に銀めっきを行うことで、電気の流れる軽い粒子ができる。これを導電テープに混ぜ、シリコンを薄くした薄型太陽電池の回路接続に使用することで、はんだ接続では熱割れを起こして接続ができないという問題を解決し、薄型太陽光パネルの配線が可能となる。研究(実用化)開発の目標現在の加工工程は、基材粒子のロットや使用樹脂の状況に合わせ、試作的な工程を繰返して作製しており、事業化に向けては、安定して加工が可能な工程の確立が必要である。現在、加工品は表面の拡大観察しかできませんが、本研究により使用薬品や、装置の検討並びに加工条件の検討による物性の確認が可能となる。県内への経済波及効果(見込み)当技術の安定した加工方法を確立することで、薄型太陽光パネルの量産への部材の供給体制を整え、再生可能エネルギー普及に貢献していきたい。事業化に当たっては、銀めっきアクリル粒子を使ったCFテープを作製する必要があり、産総研殿を通じてCFフィルムメーカーとの共同体制により、事業化を進めていく。開発者からのコメント㈱山王事業開発部次長八重樫聡アクリル樹脂は薬品に対して安定で、非常にめっき加工しにくい樹脂です。一方銀めっきも、電気を使わずに厚さを調節する加工は、非常に難しく他社では行われていません。アクリルの持つ薬品性や耐熱温度と銀の持つ導電性をうまく活かした製品づくりを目指し、開発を進めてまいります。25