ブックタイトル再生可能エネルギー事業成果集

ページ
10/42

このページは 再生可能エネルギー事業成果集 の電子ブックに掲載されている10ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

再生可能エネルギー事業成果集

産総研連携再生可能エネルギー等研究開発補助事業インタビュー株式会社朝日ラバー過酷な条件に耐えるプラズマ気流制御電極に着目再生可能エネルギーの柱の一つとして、風力発電システムの導入量増大を実現する必要があります。出力変動が大きな風力発電システムの更なる性能改善を目指し、各国でアクティブ流体制御技術を用いたスマートロータの研究が進められてきましたが、機械的な駆動部をもつデバイスは耐久性の観点から実用化の可能性が低いと考えられています。そこで、この課題を解決するため、プラズマ気流制御技術に着目し、実用的なプラズマ気流制御用電極の開発を行う事としました。プラズマ気流制御技術を風車翼において実現するためには、風雨に暴露される屋外環境で、しなりながら高速回転する翼上で、高電圧のプラズマに長期間耐える電極の開発が最大の課題であり、これまで実現されていません。弊社に於いては、弊社保有のシーズ技術であるシリコーンゴムと金属との接合技術を生かして、過酷な条件に耐えるプラズマ気流制御電極の開発に取り組んできました。シリコーンゴムの有する高い耐候性・柔軟性・耐電圧性を生かしながら、高耐久の金属を強固に接合することで、これまでに地上試験では種々の環境条件に対する耐久性を評価し、数年レベルの耐久性が見込めることは確認されていますが、風車実機環境での耐久性等の検証・性能評価・技術開発を継続して行い、商用の風写真左株式会社朝日ラバー白河工場技術2グループ係長佐藤英昭氏車実機での実用化を目指します。写真右〃技術2グループ長根本雅司氏風力発電の効率・環境適合性の向上に貢献現在、2019年の事業化を目指して製品を開発をしています。実用化にあたり、プラズマ電極の耐久性向上、製造コストの低減、販路・市場開拓等が課題として挙げられます。しかし、本電極に関しては新規・既存ともに設置が可能なシステムとなるため、実用化が可能になれば、今後導入量が増大すると考えられる新設の風車だけでなく、既存の風車に対しても、効率向上・環境適合性の向上に貢献することができ、大規模な事業となることが予想されます。10