ブックタイトルふくしまベンチャーアワード2016

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概要

ふくしまベンチャーアワード2016

東邦銀行賞「相馬野馬追」の存続に貢献株式会社G r u n e株式会社Gruneは「相馬野馬追」の馬を生かしたシェアリングサービスを展開しています。相馬野馬追とは、1000年以上続く伝統的な祭事です。馬を追う野馬懸、町を騎馬武者が行進する行列、そして、最終日には雲雀ヶ原祭場地に400頭強の馬が集結し、甲冑競馬と神旗争奪戦が行われます。南相馬市原町地区出身の山下さんは、そんな野馬追に幼いころから参加してきました。しかし相馬野馬追の存続が長期的には危ぶまれるのではと言われています。最大の要因は、馬主(主に牧場)に関わる問題です。南相馬市には野馬追期間の3日間しか稼働していない馬が多く、馬を飼育するための時間や維持費の負担が大きく所有者の生活を圧迫しています。しかし、馬を有効活用するために乗馬等のサービスを提供したくても、それを各馬主が個別に提供するのは費用・人材面で非常に困難な状況です。また、馬主や牧場運営者の高齢化・後継者不足も顕在化しており、既に馬の飼育を止めた牧場も多数あります。年々、祭事のために馬を確保することが難しくなっています。フリーのエンジニアとして様々なWebサービスの開発に携わってきた山下さんは、自らの知見を活かし、地元のお祭の存続に一役買えないかと考えていました。昨年、南相馬市小高地区で行われたハッカソンに参加。南相馬市の地域課題を解決するテーマに対し「馬のシェアリングサービス」をチームで提案し見事優勝。本提案を事業化することを決断しました。南相馬市の資源を活用した乗馬サービスの展開Fukushima Venture Award 2016代表取締役山下敏義さんやましたとしちか「馬のシェアリングサービス」とは、複数の牧場を取りまとめて、乗馬サービスのプロモーションや予約、決済等の業務を代行し、利用者の方と牧場を繋ぐサービスです。乗馬クラブは国内にも多数存在しますが、本サービスの一番の特徴は南相馬市の資源を強みとして生かしていることです。南相馬には多数の牧場、馬、指導者が存在し、これらを有効活用することで安価で高品質なサービスを提供することができます。山下さんは最初の取組みとして、法人向け事業の立ち上げに取り組んでいます。「本事業が本当の意味で地域のお役に立つには、持続的な発展が欠かせません。先ずは戦略的に事業立ち上げを行います。現在一番のターゲットとして考えているのは、地元の企業様です。乗馬部を設置していただき、社員様がいつでも安価に乗馬を体験できる仕組みを整えていただく様ご提案を進めています。また相馬野馬追の執行委員会と連携し、相馬6