ブックタイトルふくしまベンチャーアワード2016

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概要

ふくしまベンチャーアワード2016

株式会社二本松農園代表取締役さいとうのぼる齊藤登さん住所T E LF A XE-mailU R L創業事業内容〒964-0976二本松市新生町4900243-24-10010243-24-1536s@farm-n.jphttp://www.farm-n.jp/平成26年9月24日米・野菜の生産、福島県産農産物の販売、スタディファームキュウリや米を育てる他、52の農家と顧客のパイプライン役も株式会社二本松農園では、ビニールハウスを使わずに、自然に近い状態でキュウリを育てている他、有機的な方法で米の栽培をしています。「手間もかかりますが、『美味しく育ってほしい』という願いを込めて野菜や米を作っています」と、齊藤さんは語ります。齊藤さんが目指しているのは、生産者と消費者が『顔の見える』関係になること。『顔の見える』ことが商品の付加価値になると考えているからです。平成22年から農業を始めた齊藤さんは、如何に消費者と繋がるかという観点で、新たな流通経路/販売方法を開拓していきました。具体的には、翌年からワンストップで複数の農家の野菜を販売できるネットショップを開始。次々に「うちの作物も売りたい」という農家が集まり、現在では52の農家の野菜や果物などを販売しています。また、平成24年からは、月々3000円で、旬の野菜や果物の詰め合わせが毎月届く定期便のセット野菜、「ふくしま新ブランド」を販売。このセットは、平成28年現在では300世帯を超える家庭に届けられています。直筆の手紙を入れることで消費者との距離を縮めているのがポイントです。他にも、50人以上の社員をもつ職場をターゲットに、旬の福島県農産物1品を1口毎月500円で会社を通して社員に届けるようにした「ワンコイン作戦」や、農家がその日出荷できる農産物をスマートフォンから簡単に登録でき、旅館やホテルが情報を見て直接発注できる物流システムを開発し、法人向けのサービスを拡大しています。広報活動やインフラ整備で、さらなる売上拡大を目指す平成28年からは「スタディファーム」を通して約800人の視察者に原発事故の影響について伝えた他、風評被害に負けない安心安全な米作りや野菜作りの仕組みを説明し、ここでも『顔の見える』消費者を増やしています。また、平成25年に納豆菌を使った有機除染を行いましたが、その後に収穫したお米が美味しくなり、世界的なお米の国際コンクールで、食味値が100点満点中93点を獲得。現在では納豆菌を使った肥料の商品化にも取り組み、今年中の発売を目指しています。今後の目標は、県内の52の農家との連携をさらに深めて、売上を拡大し、『顔の見える』消費者を増やすこと。統一ブランドや統一パッケージの整備を徐々に進めていく予定です。「野菜は鮮度が命。セット野菜の出荷の時期には、スタッフが福島中を駈けずり廻って、なるべく短期間で旬の美味しい野菜を集めます。少しでも新鮮で美味しい野菜を全国の人達に届けたいという思いで日々活動をしています」と福島の野菜にかける思いを語ってくれました。Fukushima Venture Award 201641