ブックタイトルふくしまベンチャーアワード2016

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概要

ふくしまベンチャーアワード2016

楽・農・人ゆうゆうファーム代表まるやまゆうぞう丸山雄三さん住所T E LF A XE-mailU R L創業事業内容〒979-3123いわき市小川町塩田字堀口10-10246-83-31100246-83-3110info@feijoa-dream.comhttp://www.feijoa-dream.com平成19年11月果樹栽培生産、加工&造園設計施工偶然の出会いがきっかけで日本初のフェイジョア生産農家に楽・農・人ゆうゆうファームでは、日本ではまだ珍しい「フェイジョア」というフルーツをメインに、イチジクやブルーベリーなどを栽培、加工しています。白い花びらに、差したようなピンク色と、閃光のような真っ赤なめしべが目を引く、フェイジョアの花。20年近く前、フェイジョアを多く産するニュージーランドに旅行に訪れていた丸山さんは、この花に偶然出会いました。初めてフェイジョアの実を食べたときには、得も言われぬ芳香と、甘みと酸味の効いた独特の味わいにも深く感動したと言います。フェイジョアに惚れ込んだ丸山さんは、「脱サラしてでも、栽培するぞ」と決心しますが、日本ではフェイジョア生産農家がなかったため、国や県などに問い合わせてみても栽培方法を知る手がかりは分かりませんでした。そのため、何度もニュージーランドへ足を運び、フェイジョアの協会から英語で書かれた本を購入、辞書を片手に猛勉強。勤めていた建設会社を辞めると、退職金を資本にいわき市小川町で約20アールの梨園を借りて、農園を始めました。日本で例のないフェイジョア農家であるが故に、安定した収穫ができるようになるまでには時間がかかったと言います。さらに東日本大震災を経験したり、平成25年の大雪で約80本もの木が折れたりして、苦労も耐えませんでしたが、現在は100本の木から安定した収穫を得られるようになりました。フェイジョアを日本に広めるために協会も設立Fukushima Venture Award 2016加工品の販売にも力を入れており、いわき市の洋菓子店との提携で生ドーナツを作っている他、自社の加工所ではジャムやパウンドケーキなどを作り、インターネットでも販売しています。平成28年には、和菓子屋と提携して「きんつば」を開発。楽・農・人ゆうゆうファームや、開発した和菓子屋、JAの直売所などで販売し、半年で約5千個が売れたヒット商品になりました。フェイジョアやフェイジョアの加工品を全国に広めるために、物産展などに積極的に出店している他、平成28年に「日本フェイジョア協会」を設立。その反響は大きく、農園に訪れる研修生や、ボランティアが倍以上に増えた上に、協会の存在を知ったニュージーランドの大使館から、農園で作ったフェイジョアの実を食べてみたいと声がかかりました。「大使館の方に『こんな大きくて美味しい実は食べたことがない』と言っていただいたことが心に残っています」今は年間約50名の方からフェイジョアのフルーツの注文があります。「今後は10年間かけて培った栽培技術を生かし、まだ実りが安定しない200本の木を安定させながら、フェイジョアのファンを全国に増やしていきたいです」と語ってくれました。32