ブックタイトルふくしまベンチャーアワード2016

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概要

ふくしまベンチャーアワード2016

いいたて雪っ娘かぼちゃプロジェクト協議会会長わたなべとみこ渡邊とみ子住所T E LF A XE-mailU R L創業事業内容〒960-2156福島市荒井字金剛内前31024-573-5715024-573-5715iitate.yukikko@gmail.comhttp://www.iitate-yukikko.fukushima.jp平成26年5月1日カボチャの生産・加工・研究開発、販路拡大・PR事業カボチャを飯舘村の特産品に甘くてしっとりした濃厚な味わいが特徴のブランドカボチャ「いいたて雪っ娘」。いいたて雪っ娘かぼちゃプロジェクト協議会ではこのカボチャの生産・加工業を中心に、商品のPR活動や、関連団体との連携・ネットワークの構築を行っています。渡邊さんは、食品の製造販売を行う「かーちゃんの力・プロジェクト協議会」の会長を務め、同協議会が昨年NPO法人化した後は、理事として活動していました。飯舘村の避難解除に伴い、今年の3月で同法人の運営を離れ、今後は従来から取り組んでいた「いいたて雪っ娘」の生産に専念することになります。渡邊さんが「いいたて雪っ娘」に携わるきっかけとなったのは、飯舘村の「村民企画会議」に参加したことです。会議で、市町村合併のメリット、デメリットが話し合われた際、渡邊さんは、飯舘村の自立の道を模索したいと思うようになりました。村を残すか否かにも関わった村長選挙で、村は自立の道を選び、いよいよ飯舘村が自立した村になるためにはどうすれば良いかが問われました。その結果、平成17年にじゃがいもやカボチャを使った特産品開発を目指す「イータテベイクじゃがいも研究会」が結成され、渡邊さんは会長に任命されました。平成19年には、飯舘村からベンチャー起業を支援する補助金を受け、かぼちゃの加工施設「までい工房美彩恋人(びさいれんと)」を設立。栽培から加工、販売までを行いました。活動は順調に進み、平成23年の3月、ついに「いいたて雪っ娘」の品種登録が決まった頃、東日本大震災が起こります。全村避難指示を受け、研究会の活動を休止せざるを得なくなりました。活動を休止した後も、渡邊さんは、「いいたて雪っ娘」の種を繋ぐという思いを持ち続け、避難先の福島市で有休農地を借り、震災の2ヶ月後には「いいたて雪っ娘」の栽培を再開しました。「いいたて雪っ娘」の種を未来に繋ぐFukushima Venture Award 2016震災後は、様々な人の支えがありました。岩手県遠野市の「遠野まごころネット」が状況を聞き、代理栽培を申し出てくれました。また、PR活動には食文化コーディネーターの坂本貴秀(さかもとたかひで)さんの協力があり、Webサイト「いいたて雪っ娘通信」の開設時や、農村女性活動再生事業としてのいいたて雪っ娘の活動推進に大きな力になってくれました。平成26年にはかつてのメンバーを集め、「いいたて雪っ娘かぼちゃプロジェクト協議会」を設立。現在は「いいたて雪っ娘」の種が広がり始め、渡邊さんは全国の農家との連携を強めています。「飯舘村は今年の3月に避難解除されます。飯舘村という名を伝えていくためにも、飯舘村での農業を諦めたくない。今後は、旅行会社と協力し、飯舘村での農業体験ツアーなどの企画も考えています。様々な方々と連携し、共に復興を見守っていく環境を作りたい。そして先の世代にも『いいたて雪っ娘』の種を繋いでいきたいです」と語ってくれました。24