ブックタイトルふくしまベンチャーアワード2016

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概要

ふくしまベンチャーアワード2016

株式会社小高ワーカーズベース代表取締役わだともゆき和田智行さん住所T E LF A XE-mailU R L創業事業内容〒979-2121南相馬市小高区東町1-370244-26-46650242-26-4665con@owb.jphttp://owb.jp/平成26年2月コワーキングスペース・スーパー運営、ガラス製品の製造販売、他困難な状況だからこそ、ポジティブに解決策を探す株式会社小高ワーカーズベースは、コワーキングスペース「小高ワーカーズベース」や、仮設スーパー「東町エンガワ商店」を運営している他、東京を本部にアクセサリーの製造販売を行うHARIOランプワークファクトリー株式会社の協力を得て、フランチャイズ店舗「HARIOランプワークファクトリー小高」を運営しています。代表取締役の和田さんは、大学卒業後にIT企業に就職し、6年後に東京にいた仲間とITベンチャー企業を立ち上げました。平成17年にUターンし、地元である小高から遠隔で企業の経営を続けます。事業も軌道に乗り徐々に生活も安定してきた矢先、東日本大震災が発生しました。和田さんは深刻な被害にあった小高を見て、故郷の問題に直接関わりたいという思いから、平成24年12月にIT企業の経営から離れ、復興に関わる活動を模索し始めました。小高に訪れる企業やNPO、大学関係者の視察のアテンドを頼まれるようになりますが、復興は一向に進みませんでした。和田さんは復興が進まない原因を「支援対象となる住民の不在」、「人が集まり、協議する場がないこと」の2つに分析し、これらの課題を解決するために、小高区に人が集まるハブとなる「コワーキングスペース」の設立を思いつきました。平成25年6月には、福島県が行う「福島県街なか産業人材育成事業」の研修にも参加し、会社の構想を練り上げていきました。県の創業補助金の支援も受けることができ、平成26年2月、「小高ワーカーズベース」を設立します。自分で街を作るプロセスを経験してほしい避難区域初のコワーキングスペース「小高ワーカーズベース」では、電源やWi-Fi、会議スペースや飲み物を提供しています。ここには小高をよりよくしていきたいと考える人々が集い、新しいプロジェクトを始める拠点となっています。南相馬市からの委託事業で始めた仮設スーパー「東町エンガワ商店」は、住民に物資が行き届かない中、住民の重要な生活インフラとなりました。「HARIOランプワークファクトリー小高」では、アクセサリーを手作業で製作しています。女性が働きたいと思える仕事を創出し、小高区に若い働き手を呼び戻そうという取り組みが認められ、平成28年2月にはこのアクセサリー工房の運営事業が、一般社団法人KIBOWのビジネスコンテストで準優勝を獲得しました。和田さんは小高の魅力を、「一度住民不在となった0の状態から、自分たちで街を作る経験ができること」だと言います。「小高には街づくりを通して、自分が活躍する場があるということを発信し、今まで小高に住んだことがない人にも関心を持ってほしい。小高ワーカーズベースがサービスや活動を生み出す拠点となり、持続的な街づくりを進めていきたいです」Fukushima Venture Award 201619