ブックタイトルふくしまベンチャーアワード2016

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概要

ふくしまベンチャーアワード2016

株式会社アクトモア代表取締役すがわらひろじ菅原弘治さん住所T E LF A XE-mailU R L創業事業内容〒970-8026いわき市平字愛谷町3-6-1コーポ千寿I 2-F0246-84-9099048-627-3025info@actmore.jphttp://actmore.jp/平成23年11月26日河川等の水源からの飲料水製造装置、排水処理システムの開発・販売発展途上国でも使いやすい、災害時緊急飲料水製造装置を開発株式会社アクトモアでは、河川等の水源から飲料水や生活用水を製造できる、災害時緊急飲料水製造装置などの開発を行っています。代表取締役の菅原さんは、原発事故後に知人から農地除染の依頼を受けたことをきっかけに、除染の研究を專門とする会社として株式会社アクトモアを設立しました。平成26年には水中のセシウム除去装置を開発しましたが、この技術が、重金属を含む汚水から飲料水を製造する装置の開発に繋がり、平成27年には農業用水や河川の水から水道法水質基準項目51項目に適合した飲料水を製造することに成功。同年には、災害時緊急飲料水製造装置の国際特許を出願しました。さらに、災害時緊急飲料水製造装置の発売後に、「海外に販売したい」という問合せを受けたことから、発展途上国でも多くの人々が使えるように、装置を小型化し改良した新製品「アクアドリーム」を開発。開発の際に以下のことが課題となったと言います。1貧しい地域でも買えるよう、販売価格を大幅に下げる必要がある2電力がない場所でも手動で動かせるようにする3学校や病院等の公共の場でも利用が想定されるため、力の弱い女性でも水の生成が可能な仕組みにする4不便な場所でも持ち運べるよう、小型・軽量化する。製品の試作・改良を重ね一つずつ課題を解決。間もなく発売予定です。「世界では人口の約13%である8.8億人が安全な飲料水を飲むことができず、水を要因とした病気で年間180万人の子供たちが命を落としています。安全な飲料水により多くの命を救うことができるという思いのもと、時間がかかっても、この装置の普及に努めていきたいです」風力だけで水中の浮遊物を除去する装置の特許を出願中Fukushima Venture Award 2016現在は、自然エネルギー(風力)を使った浄化装置の研究開発にも取り組んでいます。飲料水製造装置の発売をきっかけに、様々な水に関わる問題が存在することを知った菅原さんは、問題を解決するために、新たに風力だけで水中の浮遊物を自動的に回収する装置「ウィンドデパレーター」を開発。現在特許出願中です。「例えば、エビやウナギの養殖場では、エサや糞の汚れが原因で死滅する場合があります。『ウィンドデパレーター』は、養殖場に浮かべておくだけで汚れを回収できるため、電気代も労力もかかりません」今後も除染の研究で培った技術やノウハウを活かし、土壌や水に関わる課題の解決に活かしていきたいと語る菅原さん。これからの開発にも期待が集まります。18