ブックタイトルふくしまベンチャーアワード2016

ページ
12/56

このページは ふくしまベンチャーアワード2016 の電子ブックに掲載されている12ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

ふくしまベンチャーアワード2016

特別賞米粉の「餃子」を喜多方の新たな名物にするために自然食品ばんだい無農薬米を生産している瓜生さんは、喜多方市がラーメンで有名なことに着目し、ラーメンのお供である「餃子」の製造販売をしています。農業を始める前、瓜生さんは、平成6年から東京で自然食品ばんだいを開業します。店舗やインターネットで様々な自然食品を販売していましたが、平成13年に母親が亡くなったことをきっかけに、生まれ故郷である喜多方市に戻り、近所の人の勧めで無農薬米作りを始めました。1枚(約16アール)から始めた米作りも、70ヘクタールにまで規模が広がり、お米を買ってくれるお客さんも増えてきた頃、平成23年に震災が起きます。東京電力福島第一原発事故の風評被害で、お米の売上は大幅に落ち込みました。「知人の喜多方ラーメン店のお客様も減少し、『このままではだめになる、何とかしなければ』と思っていたとき、東北農政局から6次化の取り組みの案内が来ました。すぐに担当者に連絡してプランナーを紹介してもらい、米粉を使った商品の開発に取り組み始めました」。ラーメンに合う食べ物と言ったら餃子。一人でも多くのお客様を喜多方に呼び込む目的で開発したのが「喜多方もっちり餃子」でした。量産するための施設や機械のための資金には、復興支援型地域社会雇用創造事業の助成金を活用しました。瓜生さんの餃子には素材や味へのこだわりが詰まっています。「餃子の皮は、自家栽培のコシヒカリ・こがねもち米粉に、小麦粉と自然塩をブレンドして作ります。餡は福島産のエゴマ豚、会津産のキャベツやニラ、玉葱、そして会津米の塩麹を使用しています」。もちもちとした皮とこだわりの餡の、両方の美味さが自慢です。発売の開始数ヶ月前に、福島県観光物産館(コラッセふくしま)の米粉祭りに出店した際、餃子を食べてもらった約800人のお客さんにアンケートをとった経験も、今の商品の味に繋がりました。お土産用餃子やスープ餃子の開発もFukushima Venture Award 2016代表瓜生和徳さんかずのり平成25年の4月から、「喜多方もっちり餃子」がラーメン店2店舗とホテル、道の駅で販売されると、それらの卸し先から、「お土産品はできないか」という依頼がありました。偶然にも、同じ時期に県の農産物流通課から福島県の魅力的なお土産作りの取り組みに参加してはどうかと声をかけてもらったことをもあり、お土産用パッケージの開発がスタート。関越自動車道にあるサービスエリ10