ブックタイトル平成28年度_ふくいろキラリ

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概要

平成28年度_ふくいろキラリ

山口稔さん富士通㈱川崎工場にてメモリーICの試験技術に携わる。ウェハ内のメモリーICは素子同士が干渉する場合があり、正しく試験結果を得るための、ソフト開発及びハード開発などを行う。その後地元企業に転職し通信用光半導体のチップ組み立てとモジュール化の生産技術を担当。光半導体はチップとファイバーの光の結合部分が温度変化によって影響を受けやすいため、その対応策に関わる業務などにも従事。平成24年4月より現職。会津産業ネットワークフォーラム(ANF)は会津地域のものづくり企業を中心に71社の会員で構成しております。事務局として毎年1?2回はすべての企業を訪問し景気動向やANFの事業に対する意見などをヒアリングしております。平成28年は7月に全企業を訪問しヒアリングしましたが、その結果仕事の量では約70%の企業が昨年比で100%を上回っており忙しい状況にあるとの回答でした。仕事の内容としましては、車や産業機器に関わる部品加工や鋳造など、またそれらに付随する電子部品などが多くを占めております。リーマンショックによって急落した景気が着実に回復していることがうかがえます。また、忙しい状況の中で会員企業同士が連携し互いに協力体制を取ることを理想と考えておりますが、価格面や技術的な面、更には取引先の意向などから理想通りにいかず、地域外へ仕事が流出していることも実態です。反面、会員企業の多くは中小企業であり仕事の大半を特定の取引先に依存する企業も少なくなく、その取引先の動向次第では自社の経営に大きく影響を及ぼす可能性があるとの危機感も伝わってきております。そのため経営層は更なる安定した経営を目指すために、自社のオリジナル製品を開発することを急務と考えておりますが、思い描くものはあってもそれらが実現に結び付いておりません。そのような中で、堀切川教授にはANF会員企業の御用聞き訪問をして頂き、平成27年は6社、平成28年は4社に対し、各社の特徴を捉え新商品開発に向けた的確なご提案を頂きました。中には、ものづくりとは少しかけ離れた農産物への命名や、雪国ならではの除雪道具の開発、さらには電子部品の特徴を活かしたワインセラーの開発、又はセラミック板を加工したスピーカーの開発等、多種多様でした。現在のところ商品化には至っておりませんが、技術的に充分可能な提案ですので会津地域において画期的な商品開発が行われ、ここ会津から発信できる日が来ることを願っております。画期的な商品開発で技術力の発信を目指す会津産業ネットワークフォーラム(ANF)コーディネーター山口稔さんSTORY0768